結局担当をすることになってしまった。
相変わらず本はないわけで。急いで学校の図書館で借りることに決める。
うちの大学は図書館が学部ごとにあって、それとは別に附属図書館がある。
とりあえず附属図書館で大学の蔵書検索システムで目的の本を検索してみる。
すると検索結果は3件。自分の所属する経済学部の図書館。そして附属図書館と教育学部の図書館だ。
そのうち経済学部と附属図書館は貸し出し中との事。期限はどちらも2月になっている。
今は3月だろう。全くこういう怠慢が他人に迷惑を掛けるんだ。
ともあれ教育学部には本があるらしい。
さっそく教育学部棟に向かう。
入ってあまりの狭さにちょっとびびる。見たところ雑誌と辞書類しか見当たらなかった。
ともかくもありえない場所にあった和書の目録でごそごそと目的の本の請求ナンバーを調べる。
が、見つからない。一体なんなのか。神はこれ以上私に試練を与えたもうのか。
仕方がないので附属図書館に戻ってもう1回調べてみる。
まえに調べた時点で請求ナンバーを控えればよかったか。
とここで気になる文字が。教育学部の横の部分に「地下書架」と書いてあったのだ。
あそこに地下があったのか・・・
とにもかくにも教育学部の図書館に戻る俺。
無事地下書架なるものも発見。普通は気づかないであろうほっそい通路の奥に階段があった。
入っていくときに司書の人に注意されないだろうかと少しドキドキしたのは内緒だ。
どうやら密集書架という場所に目的の本はあるようだった。
なんとこの密集書架、電動で書架が前後に動くのだ。文明は確実に進歩しているんだなぁ、なんて感慨にふけりながらようやく本とご対面。
必要書類をさっさと書き上げて司書さんに渡す。
すると学生証の読み取りを済ませてとまどいの表情を浮かべる司書さん。
あぁ不備でもあったのかと思っていたら思いも寄らないことをいわれた。
「住所不定になってますよ」いやいやいやいやいや。なんだそれは。
どうやら入学当初から平成15年4月1日入学住所不定経済学部所属でこれまでやってきたらしい。
なんてこった。図書館に入るには学生証をIDリーダーに通すのだが、これまで2年間そのIDリーダーは俺が図書館に入るたび「こいつ住所不定かよ」とニヤニヤ笑っていたに違いないのだ。
そんなしょうもないことを思いつつ50台と思われる司書さんがトドメの一言。
「そんな犯罪者みたいなねぇ」俺は無実だ・・・
とりあえずは修正してくれると言うことなのでお礼を言って図書館を出る。
なんかテンションを下げつつも目的の本は手に入ったのでよしとすべきか。
ついでに住所不定のまま3年目に突入せずに済むのでなんとなく助かった。
さっさと担当部分のレジュメを作ってしまおう。